視覚に訴える(1‐1)(初心者GM向?)

まずは、

  1. NPCリスト・物品リスト・情報リストなどのセッション運営を円滑にする(GM作成の)リスト類

の話から。
今回、想定する読者はウチのサークルの1回生〜2回生前期(GM経験回数1ケタ)程度です。
要は、シナリオに何を書かなきゃいけないかが実体験として把握できている程度を想定。

 
まずは質問です。
シナリオを書き起こす際に、どの程度の文章を書いていますか?
 
何から何まで頭の中に入れ込んでいる方、大まかな筋立てのメモ書きのみの方、
代表的なイベント+NPC台詞の方
、公式シナリオと見紛うばかりのA4で20ページ以上書いてくる方、
さまざまなGMがいるかと思いますが、とりあえず何も書かないのでは始まらないので、セッションの2日前には、ある程度の文章(メモ書き程度)を起こしたシナリオが出来上がってるものとします。
この仮定が無茶ですって?いや、仰るとおり(^^;
 
さて、ここでシナリオを振り返ってみましょう。
固有名詞やおよそ一般(のセッション)には使わない単語はどれだけ出てきますか?専門用語が出てくるだけで、把握に時間や手間を取られます。
※ある程度習熟している面子なら無視して構わないものもあるでしょうが、今想定しているのは「RPG経験者で今回使うシステムに不慣れな面子」が居る、という状況です。
 
あるいは、NPCの関係性を表すのに、一度口頭で説明しただけで伝え切れますか?
御家騒動シナリオやシティアドベンチャーでネームドのNPCが十数人かそれ以上出てきたら、よほど(人間関係を整理するのに)手馴れたプレイヤーが居ないと卓が混乱します。
 
こういった混乱を避けるために、プレイヤーに向けて公開するリストが必要となってきます。
 
たとえば、これは今年のメックキャンペーンで使用したものですが、
 

(略)
ジュリオ=ピゴッツィ伯爵(少佐):
“英雄”の一族を疎んじている自由世界同盟の伯爵、貴族支配主義者。まだ若輩。貴族の嗜みとしてレイピアが得意

レオナルド=リヴィエラ伯爵:
自由世界同盟の伯爵、“英雄”ヴィルヘルムへ男爵位を与える事を後押しした。

ジェラルド=ハインリッヒ
“英雄”の“宿敵” となるライラ共和国のメック戦士。“英雄”の所業を伝え聞いている人物、だが本国はそれを取り上げてくれない。

レイマン=ラザフォード(60)
惑星アウターリッジの大統領。世襲で跡を継いだ凡庸な男。子宝に恵まれず、一人娘のキャロラインを溺愛し、彼女だけが彼の理解者であると感じている。
「わしのキャロラインに何かあれば、生まれてきた事を後悔させてやるぞ!」

キャロライン=ラザフォード(10)
蝶よ花よと育てられた姫君。“現代の騎士物語”である“英雄ヴィルヘルム”のサーガに憧れている。政治の事はよくわかっておらず、父スレイマンが行方知れずとなっている今、領民の混乱を避けること・ライラ軍の言いなりになって大統領を継ぐ事を決意した。
(略)

 
さて、このぐらい書いておけば、どういう人物が出てきて、どんな人柄であるか、ということがプレイヤー(PCにではない、あくまでPL)に前情報として与えられます。
これだけでも、セッションはある程度円滑に進むかと思います。
外面的なことが書いてあるだけでも構わないので、一度作ってみてはいかがでしょうか。
(外面的なことからロールプレイをして、情報やイベントを管理するのは、GMにもPLにも忍耐と技術が要求されます。これが楽しいというのも一つの文化ですが、往々にして横道に逸れていきかねません)あとは、メタ的に「この人物(アイテム)が出てきていない!何を見落としてるんだ!?」なんてことがPLに伝わったりもします(笑)
良いか悪いかは置いておくとして、時間管理を(半ば)共有できるのはGMにとって楽ではないか、と考えてたり。←横着
 
ここまではNPCリストについて書きましたが、そのほかも紹介すると、
リドルの文章や、アイテムリスト・情報リストなんかもそうですね。
こちらは先に出しておくよりも、出始めた時点で順次追加するので、白紙に手書きのほうが向いてるかもしれません。
ですが、一手間加えて豪華に・目を引く、のが目的ですのでもう少し考えて見ましょう。
 
(次回に続く)