現実は檻の中 心の中だけが自由

映画『エンジェルウォーズ』の感想。
 
……なんですが、なんとも書きにくい内容すぎる(笑)

初っ端から鬱展開で始まるあたりはまあ良いにしても、
中盤の戦闘シーンの高揚感とラストのやはり鬱展開との落差が激しすぎてなんとも。
 
正直いろいろツッコミどころ満載と言いたいところですが、明らかにわざとぼかしていたり、主人公の少女ベビードールの抱く空想と現実の境目からして曖昧なので、ストーリーの展開中に現実世界がどう展開しているかを考察しようとすると、非常に苦労します。
プロダクションノートによると、監督自身今回のテーマは“逃避”と言っているので、現実世界がどうなっているかを描くつもりはないのかもしれない。
 
舞台は1960年代っぽいどこか、なんですが、ベビードールがダンスを始めると北島マヤよろしく彼女の描く世界しか画面には見えなくなるので、現実世界の展開も見てみたいかな、と。
……DVDのメイキング特典とかでつかないかな。
アクションシーンは非常に完成度が高く、さすが『300』の監督というところ。……ごめんなさい、『300』はまだ見てないですorz
ただ、雑魚エネミーがやたら堅そうな外見をしてるにもかかわらず、バッタバッタと切り伏せられすぎてる感はあり。鎧武者・ゾンビドイツ兵・騎士・ドラゴン・列車の中にいたのは……ペプシマン?とそれぞれのステージに合わせた?個性的なエネミーを見てても面白いです。
{(セーラー服+黒タイツ)^絶対領域×殺陣= (*゚Д゚)・:∴グハァ
↑の破壊力が侮れませんな。もはや何に対して興奮してるのかがわからんw
 
冒頭の「守護天使は心の声だったり、悪魔の姿をしていたり……」というあたり、やはりワイズマンが何者かはイマイチ分からない、とか、鎧武者にガトリングガンを持たせるのはどうなの?とかはありますが、この辺はこの映画の面白さの中では誤差の範囲。むしろ、アンバーやブロンディがラストに現実世界でどうなったのかがモヤモヤします。

あと私のダメ絶対音感では戸松遥(ロケット役)しか分からなかったw
 
TRPG的考察をするなら、精神病院からの脱出劇ということで、囮+キーアイテム奪取を数回、その後脱出行とオーソドックスな感じ。どちらかというと娼館の描写の方が貴重な資料かも。むしろ、ゲヘナで謎だった「邪霊や権力者に踊りで満足してもらう」の実用例か。